しなやかさ、という強さ。
一浪して大学へ入った。
浪人が決まった時は、
入試本番で寝たりしたから落ちて当たり前なのに、
すごくショックだった。
始めて差ってつくんだと感じた。
同じ年齢なのに一方は大学生。
自分は、予備校に通う浪人生。
今から振り返ると、
ショックに抵抗するように、
いきなり髪を明るく染めた。
そのことで家族会議(笑)。
親父と大喧嘩。殴り合う寸前で母親が泣いたため一旦、落ち着く始末。
そんな経緯があったから、
「大学では誰より密度濃く大学生活を送ってやる!1年の差なんで余裕でひっくり返す」と鼻息荒めに入学式に参加。
色んなサークルの新歓コンパに行くも、ゆるさが嫌で結局体育会ホッケー部へ。
週4日ぐらいだよ。と言われてアルバイトできると思いきや、なんと週6日!毎日、筋肉痛になるので帰るといつもすぐ寝る。結果、アルバイトは早々にあきらめる。
なぜホッケーか?
まず、カレッジスポーツ(大学から始めるスポーツ)なら1年でレギュラーを取れる自信があり(どんだけ〜)、ラクロス、アメフト、ホッケーで悩んだ。
ラクロスは朝練が嫌でやめる。アメフトは卒業してからマッチョな社会人になるのが嫌でやめる。
結局、小学校からやっていたサッカーに似ているホッケーに消去法で選んで入部。11入で試合するし、コートの大きさも大体同じ。
気合い全開で練習に参加するも、なんとカレッジスポーツではなく、高校での経験者が多くいた。ご、誤算!
それでも、レギュラーを狙うべく、量をすれば経験を補える「体力」をつけるために自主トレしまくる。
あと考えた結果、「怪我をしない」を優先度高く設定。なぜなら、怪我の時期は練習できないし、ブランクから復帰する助走期間がある。裏を返すと怪我さえしなければ、怪我している人の4倍差がつく。
そこから毎日、寝る前にストレッチとマッサージをする。身体の本も読んだ。
それでも1年の時に公式戦に出たのは1回だけ。途中交代要員だった。悔しい。
2年で試合は結構出るようになり、最後は怪我で出れないレギュラーメンバーからレギュラーの座を奪う。しめしめ、とその時は思った。
4年では副将に任命され、ストイックなキャラが定着。ただ、当時は自分への追い込みレベルを全員に求めていた。チームに馴染まず、飲み会にも誘われず。ちょっと寂しかったけれど、自分で選んだ道だと思い、貫いた。
4年、最後の合宿。自分で蒔いた種とはいえ、ものすごくショックな出来事が起こった。「この4年間は一体なんだったのだろう」と泣いた。気づけば誰も後ろについていなかった。
肩書はリーダーだったけど、リーダーじゃなかったんだなぁと。
強さとは、かたいものじゃだめなんだ。しなやかな強さが必要なんだ。そう気がついたのはつい最近。大学を卒業してから7年後。
大きな方向性さえあっていれば、人がやりたいようにするのがリーダーだと今は思う。もちろん、時として強制力は必要だけど。
価値観も、幸せの定義も人それぞれ。チームで動くときは、太い幹をつくり、枝は自由に伸びさせる。そこから、自分一人ではできない実や葉っぱや花が咲くから。
自然体が強いのと同様、しなやかな強さを今は目指している。自分の価値観は明確に、でもそれを人におしつけず、チームで喜び合いたい。慣れ合いではなく、一体感をもって。
いやぁ長くなった(笑)。4年間を書いたから勘弁べべんべん〜。