take0329のブログ

好きこそものの上手なれ

投資家が「お金」より大切にしていること⑦

いよいよ最終章へ突入!


ここまでで、「お金」「経済」「仕事」「会社」といったものに対してみなさんが漠然と抱いていたイメージが、だいぶ変わったのではないでしょうか? 「真面目」の本来の意味も理解したと思います。その上で私が断言したいのは、、、


「投資」に対する考え方こそ、ここで180度変えてほしい。ということ。


私はひとりの投資家ですが、それは私の職業がファンドマネージャーだからではありません。実はみなさんも投資家なのです。


株を持っていたり、FX(Foreign Excgange=外国為替証拠金取引)などをやっている人間だけが投資家なのではありません。投資というと、ほとんどの人が「お金を出してお金を得ること」だと思っているふしがありますが、それは投資のほんのひとつの側面に過ぎない。実は「お金」ですら、投資にとっての必須条件ではないのです。


では、投資とは一体何でしょうか? 私は「投資とは、今この瞬間にエネルギーを投入して、未来からのお返しをいただくこと」だと考えています。それが私にとっての投資の定義です。「お金」ではなく「エネルギー」をやり取りするのが投資なんですね。エネルギーの中のひとつがお金であって、未来からのお返しの中のひとつがお金だという認識です。


エネルギーの要素として、私は以下の8つのものを考えています。


エネルギー=情熱×行動×時間×回数×知恵×体力×お金×運


「運」については、少し補足する必要がありますね。突き放しているわけでも諦めているわけでもなく、そのように考えることで、勝っても傲慢にならず、負けても腐らないマインドが持てるようになれる。そこが重要なのです。


次に、エネルギーを投入することによって得られる「未来からのお返し」について。


未来からのお返し=プロダクト(モノやサービス)×感謝×成長×経験×お金


「藤野さんが言いたいことは、要は自己投資のことですよね?」。そう思われる方もいるかもしれませんが、自己啓発的な「自己投資」と、私の考える「投資」はちょっとニュアンスが異なります。


一般的な「自己投資」は、「一番効率の良い投資は、株式投資や不動産投資ではなく、自分自身に対する投資だ。会社が潰れても、スキルを身につければ一生食っていけるし、自分に投資することでお金持ちにもなれる」みたいなノリで、要は「この厳しい世界をサバイブする」「勝ち組・お金持ちになる」といったことが目的になっています。


それに対して、私の考える投資の目的はただひとつ。「世の中を良くして、明るい未来をつくること」なんですね。最大のお返しとは“明るい未来”のことです。


決して、硬貨や紙幣がお金なのではありません。

お金とは、本来は目に見えない“エネルギー”の一種なのです。


貯金として眠っているお金、特にタンス預金のお金に、世の中を変えるエネルギーがあるでしょうか? いいえ、それはエネルギーが消滅した「死んだお金」です。そういった「死んだお金」の収集に熱心になっているのが日本人であり、テレビやニュースの話題も、「死んだお金」をどう分配するか、といった話ばかりです。


普段使っているお金なしても、何も考えずに漠然と消費していたり、ただ「安いもの」を買っているのだとすれば、それは限りなく「死んだお金」に近いでしょう。


お金に支配された人生とは、自分のことだけを考えている「閉じた人生」に他なりません。


日本人に限らず、人は得る喜びよりも、失う痛みの方が大きいようです(これは株式チャート図にもはっきりと表れていて、株価が上昇する時は緩やかなカーブを描きますが、下落する時は必ず急降下します。失う痛みが大きいから、みんな売ってしまうんですね。実に人間的で面白い現象です)。


心理学の実験では、リスク「1」に対して、リターンが「2〜3」になった時に人は初めて行動し始めるのだそうです。最後はエイヤー!


(おまけ)

私が尊敬している会社に、鎌倉投信という会社があります。この会社がすごいのは、「いい会社」にだけ投資をしている所なんですね。Webサイトから引用してみましょう。


「いい会社をふやしましょう!」

これが鎌倉投信の合い言葉です。あい会社が増えれば、社会に様々な価値が創造され、雇用が生まれ、その会社に関わる多くの人の幸福感も拡がります。

「いい会社」とは、規模の大小でもなければ、上場非上場も関係ありません。「これからの日本にほんとうに必要とされる会社か否か」です。

株主や経営者など特定の人が多くの利益を得る会社ではなく、社員とその家族、取引先、地域社会、お客様、自然・環境、株主等の利益の調和の上に発展し、持続的で豊かな社会を醸成できる会社です。規模から実へ、拡大志向から循環志向へ、物から心へ、競争から共創へと向かう社会の構造変化に順応できる会社です。


これにて読了〜。これから、書いたブログを見返してリフレクション!